除夜の鐘の響きとその伝統
新年を迎える瞬間に、除夜の鐘の深い響きが耳に届きます。この神聖な鐘の音には、どのような意義が込められているのでしょうか?また、この鐘は一体何時から何時まで、そしてどれほどの回数鳴らされるのでしょう?そして、除夜の鐘で名高いお寺は一体どこにあるのでしょうか?
今回はこれらの疑問に答えるために、除夜の鐘に関する様々な面を深く掘り下げていきます。
除夜の鐘とは?
除夜の鐘とは、大晦日の夜から新年を迎える瞬間にかけて、お寺で鳴らされる鐘のことを言います。それでは、なぜ年越しの夜に特にこの鐘を鳴らすのでしょうか?
除夜の鐘の意味と起源
この美しい習慣は、遠く宋代の中国に始まり、禅宗寺院の伝統に根ざしています。
この時期に鳴らされる鐘は、新年の到来と共に邪気を払い、清らかな気持ちで新たな年を迎えるためのものとされています。
また、これらの鐘は「梵鐘」とも呼ばれ、その音色は苦しみや悩みを断ち切る力があると信じられています。
除夜の鐘の鳴らし時はいつ?
では、除夜の鐘は一体いつからいつまで鳴らされるのでしょうか?
お寺によって異なることがありますが、一般的には大晦日の夜22時30分頃から元旦の1時頃までの間に鳴らされることが多いです。
この時間帯は、多くの家庭で紅白歌合戦が楽しまれていることもありますが、お寺ではこの時期に除夜の鐘を鳴らし始めることが伝統となっています。
除夜の鐘の鳴らし方何回ならす?
除夜の鐘は通常108回鳴らされるとされています。
この108回という数字は、人間が持つ煩悩の数に基づいており、鐘の一つ一つの音が一つの煩悩を消し去ると考えられています。
煩悩とは何か?
煩悩とは、私たちの心に纏わりつき、心を乱す様々な妄想や欲望のことを指します。
除夜の鐘の打ち方はどうする?
除夜の鐘の打ち方には、お寺によって様々な伝統があります。主な鳴らし方打ち方は以下の通りです!
- 年内に107回鳴らし、新年に1回鳴らす
- 新年を迎えてから全ての鐘を鳴らす
- 大晦日の定時から鳴らし始め、新年を迎えて打ち終える
わからないときは、自分が鳴らす前の方の真似をしましょう!
除夜の鐘で有名な場所は?
除夜の鐘で特に知られる有名なお寺はどこにあるのでしょうか?
日本で最も有名な除夜の鐘といえば知恩院です。 毎年3万人もの参拝者が訪れるとのことで、当然かなりの待ち時間が予想されるため、早めに訪問するのがベストです!
京都
- 誓願寺(中京区)
- 壬生寺(中京区)
- 神泉苑(中京区)
- 千本ゑんま堂(上京区)
- 清水寺(東山区)
- 高台寺(東山区)
- 建仁寺(東山区)
- 智積院(東山区)
- 方広寺(東山区)
- 東福寺(東山区)
- 永観堂(左京区)
- 金戒光明寺(左京区)
- 真如堂(左京区)
- 百万遍知恩寺(左京区)
- 鞍馬寺(左京区)
- 天龍寺(右京区)
- 常寂光寺(右京区)
- 善峯寺(西京区)
- 毘沙門堂(山科区)
- 平等院(宇治市)
- 萬福寺(宇治市)
- 乙訓寺(長岡京市)
- 光明寺(長岡京市)
- 宝積寺(大山崎町)
東京
- 1築地本願寺(中央区)
- 浅草寺(台東区)
- 大本山増上寺鐘楼堂(港区)
- 法明寺(豊島区)
- 柴又帝釈天(経栄山題経寺)(葛飾区)
大阪
- 太融寺
- 蓮華山 妙法寺
- 和宗 総本山 四天王寺
京都、東京、大阪の除夜の鐘の有名なお寺をピックアップしましたが、案外自分の家の小さなお寺でも除夜の鐘はつけますので、是非、問い合わせてみてくださいね!
まとめ
静寂な深夜、除夜の鐘の音が響くと、一年の忙しさが一瞬にして静まり返り、新しい年の到来を感じさせてくれます。
多くのお寺では、一般の方々も鐘をつくことが可能で、無料または有料でこの特別な体験をすることができます。
年に一度のこの時を、地元のお寺で過ごしてみるのも素晴らしい体験となるでしょう。
ただし、お寺によっては年によって自粛することもあるため、訪問前には必ず確認することをお勧めします。